定 石

定石について書いてみようと思います。

まず、定石って何なんでしょうか?
白と黒が互いに打って双方とも不利と感じない打ち方。
ボクはこういうことだと理解しています。

これまでのオセロの歴史で膨大な数の試合が行われて勝負が付きます。
不利な手は、試合が行われるにつれ淘汰され、
良い手(つまり互角を維持できる手)が残ります。
特に序盤はあまり打てる箇所が多くないため、悪い手が淘汰されていくと、
互角を維持できる進行はすごく限られてきます。
その進行が一般のオセラーに認知されていくと、
おそらく定石として名が残るのでしょうね。
今は虎定石が全盛期ですが、これも将来はまた変わっていくのかもしれません。

定石とは最善手で打っていく進行だ、と思ってる方もいらっしゃるかもしれませんが
そういう意味では微妙に違うと思うのです。
今でこそパソコンで誰でも簡単に自分の打った手を解析できますが、
定石は相当以前から存在しており、おそらく統計的、経験的な判断で
確立されていったのだと思います。
定石は偉大な先人達の試行錯誤の足跡と言えるのかもしれません。

初心者の方から『定石は覚えるべきですか?』とよく質問を受けたりします。
自分がほとんど覚えてないので、答えに困ってしまうのですが
自分の考えとしては、絶対に覚えるべきと思っています。
理由は主に以下の点。

@強い人だと序盤甘い手を打っていくと、中盤終盤までに詰んでしまう場合が多い
A未知の場面でも、覚えている定石が役に立つことが結構ある
B何となく強くなった気がする(笑)

まず、@ですがオセロの試合で一番つまらないのが
序盤で勝負が付いてしまう場合だと思うんですね。
それを避けるためにも、定石は必要かと思います。
次にAですが、定石はオセロ必須の手筋のオンパレードです。
それだけを考えても、定石を覚える意味はあると思います。
手筋も覚えることが出来るからです。
似たような場面で『確か定石ではここに打ってたな』という感じで打った手が
良い手であるケースは多いのです。
最後にB
これはまぁ、冗談で書いたのですが、意外と影響が大きかったりします。
覚えた定石で格上の人に勝つとかなり自信がついてきます。

ボクはといいますと、定石を最近色々試したりしています。
定石嫌いだったのですが、最近考え方が少し変わりました。
やはり安定したオレンジャーになるには
ある程度定石を覚える必要があると最近痛感しています。
それに定石のバリエーションが少ないと、ワンパターンな試合になりがちで、
それに飽きてきたというのもあります。
序盤から未知の展開で、これがなかなか面白いのです。
試合に新鮮味を感じます。
色々打ってみて、具体的にどの定石が打ちやすかったか、
とかまた追って報告してみたいと思います。

定石を意識するのは、おそらく紫になるかならないかぐらいでしょうか。
紫の壁にぶつかってる方、試しにまず一つだけ定石を覚えてみてはどうでしょうか?
突破口となる可能性はかなりあると思います。