回 想 A 

 
あるオレンジャーとの出会い(長編)

8月ごろ、あるオレンジャーの方に出会いました。
その頃も引き続き、紫の方だけでなく、
一日に一回ぐらいはオレンジャーの方にも試合を挑んでいました。
普通に挨拶して、試合をして残念ながら(当然ですが)負けてしまいました。
その頃丁度スランプで、1600ぐらいからなかなか上がらなかったんですね。
試合に負けて、去ろうとしたとき相手の方がこんな言葉を掛けてくれました。
『良いセンスしてますね〜』
えっ?と思って、それから色々尋ねました。
すると、まだ甘いところはあるものの、
随所にスケールの大きなセンスの良い手があること。
負けてしまうのは、甘い手の隙を突かれて、負けてしまうのだろう、
ということ等教えていただきました。
その試合の敗因なども丁寧に解説していただきました。
全く初めてお会いするにもかかわらず、です。
当時のボクにとって、オレンジャーは雲の上の存在で、
今から考えると当然リップサービスも多分に含んでいるはずなのですが、
とにかくとても嬉しかったのです。
また教えてください、とお願いしましたが結局以降会えないままでした。
お名前も今となっては思い出せませんし、
棋譜は一応キフーで残っているとは思うのですが、
膨大な棋譜の中から探すのも不可能です。
さらに悪いことに、昨年の6月ごろ対戦履歴がリセットされてしまい、
その方のIDを探す方法は今となっては完全に絶たれてしまいました。

考えてみると、wosに入ろうと思ったのも、
その方の影響が大きいのかもしれません。
その方をはじめ、ヤフーオセロで今まで色々な方にお世話になった恩恵を、
何らかの形で還元できれば、と思ったのがきっかけです。
wosではスタッフとして活動させていただいてるのですが、
心がけているスタイルはあのオレンジャーの方のように、
まず相手のセンスの良い手を褒める、これに尽きます。
オセロは本来楽しいゲームであり、楽しみながら強くなっていくものだと思うんです。

wosに、がおちゃんという期待のスタッフがいます。
彼はwosに入った当初は、紫になるかならないかという感じでしたが、
ここ最近、急激な勢いで実力が上昇しています。
成長の勢いからいって今一番オレンジに近い人ではないでしょうか。
もはや、ボクが教えてあげられるレベルは超えてしまいましたので、
ボクが出来ることは普通に対戦するのみとなってしまいましたが、
今は彼と試合をするのが、とても楽しみです。
とてもいい子ですし、近い将来確かな実力をもって、
さまざまな形でその力を還元してくれることは間違いないと思います。

たかがネットオセロの世界といってしまえばそれまでですが、
そういった還元プロセスを身近に見ることが出来るのは、
貴重な経験であり、人生の宝物となるでしょう。

あのオレンジャーの方の最後の言葉。
『あなたはきっと、すごい打ち手さんになりますよ。今から楽しみです』

その言葉を拠り所に、ここまで来る事が出来ました。
すごい打ち手さんとは、まだまだ言えませんが、
一度今の自分の棋力を見て欲しいという気持ちはあります
どうですか?ボクはあなたの期待通り成長していますか?

あなたはボクにとっての一番の憧れの存在であり、理想のオレンジャーなのです。